The PINK EARTH (試運転)

2020.3~ ネタ貯め中

アリがとうさようなら計画

アリは、女王に仕える生き物だ。

しかしどこの組織にもサボりアリ ってのがいて、
若い頃、俺はその不良どもをどこか羨ましく思いながら、女王に媚び真面目な働き者を演じてきた。

父の過労死をきっかけに、俺はサボり組にシフトチェンジした。
表向きには働き者を演じエサを獲得しつつも、てきとーにサボり生き残る道を選んだ。
なぜなら、周りに嫌われたくないからだ。
孤独が怖かった。

けして簡単ではなかった。
ずっと調教されてきたから、働き者の血が騒ぐ。
しかも、嫌われたくないと思えば思うほど、
無意識に、嫌われるための行動をとってしまうのだ。

結局俺は孤独になった。
そして、孤独とは、最高の自由である、ということを知った。

リストラでドン底を経験している働き者ども、
ひとつ言わせてもらう。
今までより良いエサ場なんて、腐るほどあるぞ。
つーか今までのエサ場が最悪だ。
さっさと引っ越せ!



、、などと思いながら、アリがたかっていたサンルームを、掃除していた新月であった。